わがままを言わせて



「……ヒグラシ細いねー、ちゃんと食べてる?」
ローズの手によってシャツを脱がされる。
ヒグラシの見た目よりやせている上半身がさらされる。
「……食べてるんですけどねぇ」
「まぁ、そんなところもかわいいんだけどね」
「んっ……」
ローズが鎖骨に音を立てるようにキスをする。
ヒグラシの体がピクンとはねる。
ローズはそんなヒグラシの反応を楽しむようにヒグラシの体に口づけをし、舌を這わせる。
やがてローズの舌が胸の突起にたどり着いた。
舌で押しつぶし、硬くなってきたところに軽く歯を立てる。
「ひぁっ……ロ、ローズさん……」
「気持ちいい?」
「よ、よくわからないですけど、ん……何か変な感じで、す……」
右の突起を舌で愛撫しつつ、左の突起を指で刺激するとヒグラシの息がどんどん上がっていくのが
わかる。
そのままローズはキスを下の方へと移動させていく。
胸の下をすべり、敏感なわき腹を刺激しつつ、ローズはその手と顔を下半身のほうへと滑らしてい
く。
そして、布の上から軽くヒグラシの一番敏感なところへ手を触れる。
「んっ!」
「もう少し硬くなってるね……」
「い、言わないでください……」
ヒグラシの体が恥ずかしさからかみるみるうちに赤くなっていく。
「ヒグラシちょっと腰浮かせて……」
「こ、こうですか……ひゃあっ?!」
ローズはヒグラシが少し腰を浮かせたすきを見計らい、ズボンを下着ごと引き抜いた。
ヒグラシの下半身が外気にさらされる。
「ヒグラシ……かわいい……」
「ん、あ……」
ローズがヒグラシの内腿に口付ける。
敏感になったヒグラシの体はそんな刺激でさえも敏感に感じ取っている。
そして、ローズの手がヒグラシの中心に触れる。
「ひぁ……あ、あん……」
もうそこは立ち上がっており、ローズが軽く刺激すると先走りの蜜を流し始めた。
「ヒグラシは敏感だねぇ」
「あ、ああ、んっ……ローズさぁん……」
片手でヒグラシの中心に刺激を加えながら、もう片方の手と舌で胸の突起を愛撫する。
この様な経験の少ないヒグラシは快感の波に翻弄されていた。
「ひぃあっ、ああっ、ロ、ローズさん、僕、もう……」
ヒグラシが限界を訴える。
「いいよ……ヒグラシがイクとこみたい……」
「ひ、ひぁ、ああっ!」
ローズがいっそう刺激を強くするとヒグラシはローズの手の中に白濁した液を吐き出した。
「いっぱい出したね……」
ローズがヒグラシが出したものを見せ付けるかのようになめ取るしぐさをする。
「はぁ……あ……」
ヒグラシはそれを見て赤い顔をさらに赤くする。
「さて、と……最後までしても、いいよね?」
確認するようにローズはヒグラシに尋ねた。
ヒグラシは言葉を返せず、返事の変わりにローズの首に腕を回した。
ローズがヒグラシの足の間に体を割り込ませる。
ヒグラシの出したものを潤滑油がわりにして、奥を探る。
入口を丹念にほぐし、指を一本もぐりこませる。
「ヒグラシ力抜いて……」
「んっ、痛……」
指を内部をほぐすように動かしていく。
ヒグラシの背をあやすようになでて緊張を解くのも忘れない。
「さすがに狭いな……」
内部を探るように指を動かしていく。
やがて、指が一点にふれた。
「ん、あ、あぁあ?!」
ヒグラシの体に快感が走る。
「ひぁ、な、何……あ、ああ!」
「ここがヒグラシのいいところか……」
ローズの指が重点的にそこを攻める。
ヒグラシの体から力が抜けた隙を狙って指を増やす。
「あ、ああん……ロ、ローズさん……」
意識を持ってかれそうになって、ヒグラシがローズをきつく抱きしめる。
いつの間にか体内にある指は3本に増えていた。
それぞれの指がばらばらに動きヒグラシの体をほぐしていく。
「そろそろ、大丈夫、かな……」
「んっ!」
ローズがヒグラシの中から指を引き抜いた。
敏感になったヒグラシはその刺激にも反応してしまう。
ローズが羽織っていたバスローブを脱ぎ捨てる。
先ほどまで指が入っていたそこに、ローズの熱くて硬いものが押し当てられる。
ヒグラシの体に緊張が走る。
「ローズさん……」
「大丈夫だから、ね?ボクに身をまかせて……」
ローズがヒグラシの緊張をほぐすためににっこりと笑いかける。
「行くよ、ヒグラシ……」
ヒグラシの中に指とは比べ物にならないほど大きくて熱いものが押し入る。
「い、痛っ……」
「ヒグラシ、もうちょっと力抜いて……!」
想像を超える痛みにヒグラシの体は緊張して硬くなってしまう。
「ヒグラシ、大きく深呼吸してみようか、はい吸ってー」
ヒグラシは言われたとおりに大きく息を吸い込んだ。
「はい、はいてー……」
「はぁー……んっ!」
息を吐いて力の抜けた体にローズの先端が侵入した。
先端が進入するとあとはだいぶ楽に進んでいった。
「は……はぁ……」
「ほら、全部収まった……ごめん、ちょっと切れちゃったね」
繋がっているところから血がにじんでいる。
しかし、ヒグラシにはそんなことを気にしている余裕はなかった。
苦しくて、痛くて、でもその奥底には快感が潜んでいるものわかっていた。
「ヒグラシ、大丈夫……?」
「は、うぅん……」
ヒグラシが首をわずかに縦に振る。
それを合図にしたかのようにローズが動き出した。
「あ、あ、んん……」
繋がったところから甘い痺れが広がりだす。
「は、あっ、ヒグラシ……すごくいい……」
「ひぁっ、ロ、ズさぁ……ああっ!」
ヒグラシがローズの背中に爪を立てる。
「ローズ、さん……あ、ああ、んっ!」
ヒグラシがうわごとのようにローズの名前を呼ぶ。
「大丈夫だよ、ここにちゃんといるから……」
「あぁあ、はぁん……ロ、ズさん、ローズさぁん!」
限界が近いのかヒグラシの声に涙が混じり始める。
「ヒグラシ、もうイキそう……?」
「ひぃあ、あ、ああん!」
ヒグラシが限界を訴えるようにローズにしがみつく。
「一緒に、イこうか……」
ローズが張り詰めているヒグラシの欲望に手を伸ばす。
「あ、ああ、ローズさ、ん、あ、んぁ、ああああ!」
「くっ……ヒグラ、シ……」
ヒグラシが欲望を解き放った後、熱い何かが体内に放たれたのを感じた。
ローズさんも……、と真っ白になった頭の中、薄れ行く意識の中でヒグラシは思った。


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