「……不公平だっ!」 シルヴィーの叫びに、シャツのボタンをはずすボゥイの手が一瞬止まる。 「……何が?」 それはいつもの日常の中のある日の事。 いつものようにシルヴィーがボゥイの家にやってきて、 いつものようにゲームで対決し、 いつものようにボゥイの勝ちに終わり、 いつものようにボゥイがシルヴィーをソファに押し倒した、 そんないつもの光景。 「何もかもだっ!何でボクがいつも押し倒されなきゃいけないんだ!」 「そりゃあ、僕が君の事を押し倒したいからに決まってるじゃないか」 一瞬だけ動きを止めたボゥイの手がまたシルヴィーのシャツのボタンをはずし始める。 「それじゃあ君は僕の事を押し倒したいの?」 「そういうことじゃないくてだな、いつもやられっぱなしっていうのは不公平だって言ってるんだ、だ いたい何でボクをこうやって押し倒すんだ!」 「そりゃあ、僕が君のことを好きだからに決まってるじゃないか」 ボゥイがにやりと、シルヴィーの目を見据えて笑う。 シルヴィーは虚をつかれたように言葉を詰まらせ、ボゥイの視線から目をそらした。 「理由なんてそれで充分でしょ?」 「……っ、ボクにだって、プライドが……」 ボゥイが噛み付くようにシルヴィーの首筋に口づけを落とす。 白い肌に赤い跡がくっきりと残された。 「プライドじゃご飯は食べれないんだよ、シルヴィー」 鎖骨をなぞるように舌を這わせると、シルヴィーの肌が小さく震える。 「……ボゥイのアホ」 「んー、そうだねそれは否定できないかもね」 シルヴィーの顎にボゥイの手がかかり、そっぽを向いていたシルヴィーの顔を正面に向ける。 ほんのり赤くそまったシルヴィーの顔を見てにこりと微笑んだボゥイは、そのままシルヴィーの唇を 深く深く奪った。 「う、ああぁあっ……!」 シルヴィーの体の中心から白濁とした液体が吹き上がる。 その様子をボゥイは嬉しそうな顔で眺めた。 二人を包んでいた衣服はすでに無く、荒い息遣いのみが二人を包む。 ボゥイは手に絡みついたシルヴィーの白濁に口をつけた。 「ん……いっぱい感じてくれたんだね、嬉しいよ」 「そんなもの……舐めるな……っ」 ボゥイがシルヴィーに見せ付けるかのように、手から腕へと滑り落ちる粘度の高い白濁を舌で舐め取る。 シルヴィーの抗議の目を感じつつ、ボゥイはシルヴィーの膝を割り開き、体を割り込ませる。 これからなされる行為を予測し、シルヴィーの体に緊張が走る。 そんなシルヴィーの様子に、ボゥイがくすりと笑った。 「……笑うなっ……」 荒い吐息の隙間から、抗議の声が上がる。 「本当に君はいつまでたっても慣れないねぇ……」 「こんな行為、慣れてたまるか……!」 「そんなに怖がらなくていいのに……」 ボゥイが立てられた膝と内股に優しくキスを落とす。 敏感になっているシルヴィーの体はそんな刺激も拾い上げ、敏感な反応を示しピクリと跳ねた。 白濁が絡まる指を、そっとシルヴィーの後孔に押し当てる。 「シルヴィー、力抜いてね」 しばらく慣らすように、周辺を揉み解しそっと指を一本シルヴィーの中へとうずめる。 「く……は、ぁっ……」 シルヴィーの苦悶の声を聞きながら、体に負担をかけないように優しく優しく慣らしていく。 「シルヴィー、息吐いて……」 シルヴィーの呼吸に合わせるように、そっと奥を探り緊張を解きほぐす。 指を二本、三本と増やして行く度にシルヴィーの体から力が抜け、圧迫感は快感へと取って変わられた のが手に取るようにボゥイへと伝わる。 「う、あ……あぁっ……っ」 シルヴィーの口からこらえきれない嬌声が途切れ途切れに零れ落ちる。 「シルヴィー、我慢しないで……ね?」 「だ、誰が我慢なんか……あ、あっ」 シルヴィーの体から力が抜けきった頃を見計らって、ボゥイが体から指を引き抜く。 目の前には熱に翻弄されぐったりと横たわるシルヴィーの体が投げ出されている。 ボゥイはどこかからコンドームの包みを取り出すと、慣れた手つきですばやく自身に装着する。 「ねぇ、僕もそろそろ限界なんだけど……」 ボゥイが自分の存在を知らせるかのように、そそり立つ自分自身をシルヴィーのふとももにこすりつけ る。 「だから……ちょっとだけ、力抜いててね?」 シルヴィーの足を持ち上げ、充分にほぐしたシルヴィーの後孔にそっと自身を押し当てるボゥイ。 本人は無意識だろうが、シルヴィーの喉がごくりと生唾を飲み込むように動いた。 |
次へ アレな小説に戻る TOPに戻る |